【読書】『産まなくても、産めなくても』甘糟りり子
ちょっと前から読んでいたこの本。
『産まなくても、産めなくても』(甘糟りり子)を読んでる。まだ途中なんだけど、これたくさんの人に読んで欲しいな〜って思う。女性も男性も、20代も30代も40代も50代も。産むことが命がけなんだってことも、産めないことの現実も、産まないという選択についても、全部リアルに生々しく描かれてる。
— noppe (@s_noppe) 2018年6月4日
読み終わった。余韻がものすごい。
いい本って、心に長く余韻が残るんだよね。
本当にすごい。
タイトルが少し重たい印象を与えているから、なかなか手が伸びないかもしれないけど、本当にいろんな人に読んでほしい。そして考えてほしい。
そんな本です。
7つの短編からなる小説で、ひとつひとつのお話が、3つのリアルを伝えている。
子供を産むことのリアル。
子供を産まないことのリアル。
子供が産めないことのリアル。
どのリアルも、それぞれに苦しくて、それぞれに尊い。
ただ、ごく個人的な感想として、「子供を産まない」という選択や「子供を産めない」という境遇を、もっともっと尊重したいな。
もちろん、子供を産んで愛情を注いでいる世界中の親たちのことを尊敬していることは前提として。
産んでも産まなくても産めなくても、すべての大人が自分の人生を生き生きと楽しみつつ、子供たちの成長に責任を持ってコミットできるような社会であるといいな。
これ、本気で思ってる。
ちなみにひとつ新しい情報として驚いたのは、特別養子縁組って夫婦のどちらかが専業主婦(主夫)でないと里親になれなんだね。知らなかった!
年齢制限があるのは知ってたけど、専業主婦(主夫)じゃないとダメだっていうのが新しい知識だった。
専業主婦(主夫)になれるってことは経済的に余裕があるってことで、つまり養子になった子供も経済的に満たされることで不安要素が一つ減るわけだから、そういうものなのかな。
産めない人が夫婦働きながら特別養子縁組をして子供を授かり、産んだ人と同じように様々な助けを借りながら、社会的なサービスを受けながら子育てをする、ということも別にありなんじゃないかと思うけどね。人の一生にかかわることだから、慎重にならざるをえないのか。
実にいろいろなことを考えさせられる、良書です。